第2話
「ジビエジャポン!!冬と言えば 、やっぱりジビエです」
2004.12.22
こんにちは、料理人植木です。
ずっと暑くて、秋はほとんどなかった今年も、ようやく冬らしくなってきた。街に流れるジングルベル、見ているだけで楽しくなるイルミネーション、街行く人達の忙しさの中にも楽しさが感じられる表情・・・・寒いけど何となく華やいだ気分になる。
レストランにとっても、この時期は忙しくも心躍る季節。
料理人は、この季節ならではの素材をいかに活かすかに頭を悩まし、サービススタッフは香りただよう赤ワインのセレクトからクリスマスのイルミネーションまで、普段以上に大忙し。
「この季節ならではの素材」、それが野の香りただようジビエだ。
そう、料理にたずさわっている人間、特にフランス料理をやっている者にとっては、冬と言えばやっぱりジビエ。
というわけで、第2回目はジビエの話。
先日、伊豆天城のマタギから猪が届いた。すごく良質な猪。そして、それに添えてある彼からの手紙が実に面白く、また為になる。
例えば、猪はワナを使って捕獲する。これによって撃たれた時のストレスがなく、肉がおいしいものになると言う。また、ベテランのマタギは、見ただけで猪の年齢、群れの中での力関係などが分かるそうだ。
ちなみに今回送られてきたものは、若く群れの中でもそれなりの地位にあったオス猪。メスを取り合う為に他の猪と戦うことで発達する通称「よろい」と呼ばれる首の部分が、非常に発達していることから分かるらしい。この「よろい」の部分、じっくりと煮込むとすごく歯応えがあり旨い。
その他にも、皮をはぐ際の具体的なアドバイス、一頭一頭毎のお奨めの部位、この部位はこの位寝かせたほうがよいなど、こと細かに書いてある。彼はみかけはすごくごついが、手紙の字は可愛らしい。
一生懸命書いてあるその字を見ると、一頭一頭への愛情が改めて感じられ、より心して料理しようという気持ちになる。
余談だが、今度彼が行きつけの綱島の店で飲もう ということになっている。どんな話が聞けるか、今から楽しみだ。
自分の今までの経験に彼からのアドバイス(電話で肉の状態などを相談することもある)をプラスして、「どんな料理に仕上げるか。」「何を組み合わせるか」と、イメージを膨らませる。
そして、実際に料理を作る。
この作業が、料理人植木にとっては、とにかく楽しい。
丁度、子供がプラモデルの作り方を教えてもらい、それをベースにどんどん色々と作っているような感じだ。
ジビエと一言で言っても、今回書いた猪の他、鹿、鴨、鳩・・・また海外のもの、国内のものと色々な種類・ルートがある。
皆様も色々なお店に行ってジビエを食べた際には、是非そのいわれを聞いて欲しい。料理がよりおいしく、そして味わい深くなると思う。
さあ、もうすぐ2005年。来年も皆様にとって素晴らしい年でありますように。それでは。
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