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第3話
「オーストラリアで、料理人の原点を再確認」

2005.01.20

新年、おめでとうございます。料理人植木です。

皆様は、どんな年末・年始を過ごしましたか?僕は、大雪の降った大晦日に日本を出発し、2005年は真夏のオーストラリアでスタート。第3回は、その時の話。

訪れた土地で、その土地のレストラン巡りをするのは、料理人の性。僕も、シドニーでは世界のトップシェフとして名高い和久田 哲也さんのお店「Tetsuya‘S」から、The Rocks界隈のカフェレストランまで、様々なレストランを回った。おいしかったお店、面白かったお店、「う〜ん?」というお店・・・・・といろいろだけど、一番印象に残っているのはシドニーから飛行機で2時間程のBarossaというところのお店。

お店の名前は「マギーズ・テーブル」。マギー・ビアーという女性が経営しているショップを兼ねたレストラン。レストランの周囲は、一面ワイン畑と農場。そのゆったりとしたスケール感のある雰囲気は、正にオーストラリア。
料理は、素朴でシンプル。近くの畑でとれたフレッシュな野菜、農場で育てた鶏、ラムなどを使ったオーストラリアの家庭料理。とにかくすごくアットホームでのんびりしていて、それが料理の雰囲気とピッタリあっている。

話は変わるが、日本では、昨今色々なジャンルのレストランが乱立し、激しい競争をしている。中には、その競争に勝つ為に仕方がないのかもしれないが、本来レストランに求められていることと、ずれた方向に進んでいる店もあるような気がする。

今回、何故このレストランが一番印象に残ったか?もちろん素材がフレッシュで料理がおいしかったこともある。が、それにも増して「自然と向き合い、そこから産まれるフレッシュな素材をシンプルに料理し、サービスする。そしてゲストに楽しい時間を過ごしてもらう。」という「料理人の原点」を、再確認させてくれたから。
Barossaの街中のテラスで朝コーヒーを飲んでいると、カンガルーが通りを横切っていった。自然との共生がまだ日常生活の中で普通に行われている街と同じレベルは難しいかもしれないが、少なくともそのスピリットは忘れずにいたい。

今回のオーストラリア旅行の元々の目的は、今年の新しい仕事の打ち合わせ。だが、それ以上に大切なものを得ることが出来た。この思いを持って今年も頑張りますので、宜しくお願いします。
それでは、また。



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