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第9話
僕の最近の「交遊」について(1)

2005.10.25

こんにちは。料理人植木です。

うだるような暑さもおさまり、ぐっと過ごしやすい季節になりました。皆様、お元気ですか?今回は、僕の「交遊」について。

最初に断っておくと、「交遊」と言っても「誰それと飲みに行った。」とか、プライベートで「うれしいハプニングがあった」という類の話ではない。
*本当は、そういうのも嫌いではない、いや大好きですが・・・・

話が少し飛ぶが、以前のコラムでも書いたとおり、昨年末から年初にかけて「魂のワンスプーン」という番組に出演させて頂いた。そしてこれがきっかけで、レストランをはじめ飲食の様々なジャンルの料理長や、オーナーの方と面識が出来た。規模や立場は違っても、それぞれ「職人」そして「経営者」として自分の信念を持っている。もちろん、具体的な方法論は十人十色。だからこそ、色々な店があるわけだ。

僕の最近の「交遊」は、料理長やレストランオーナーの方との場合が多い。仕事に関連しているから というのも、もちろん大きな理由の1つだ。が、もう1つの理由として、「交遊」のうち「遊」ぶだけではなく、彼らとようやく少し「交」わることが出来るようになってきたからかなと、手前味噌ながら思っている。「遊」のほうだけなら、ある程度はこなすことが出来る。でも本当に「交」わる為には、相手に「話をするだけの価値がある。」「一緒に時間を過ごす価値がある。」と思ってもらわなければならない。逆に、そう思ってもらった中での話は、本当に勉強になる。

例えば、表参道近くで特にサービスにおいて非常に評価が高いレストランのオーナー。徹底的な顧客目線でのサービスで、いかに顧客にリラックスして寛いでもらうかにとにかく拘っている。彼は自分の店では、決して現場に口出しをせずに、あくまでゲストの1人として過ごす。もちろん、「オーナーだから」という特別待遇は一切無し。正に顧客目線で考えることで、次なるビジョンが見えてくるという。また、可能な限り様々な場所に出掛けて、自分のお金で遊んでみる。自分で使ってみないと、お金を使う時の本当の気持ちは分からないから とのことだ。

また、今や日本というより海外をまたにかけて活躍している和の巨匠。日本食という枠をベースに、いかに食材を工夫して料理を提供するか、またそこにいかにエンタテイメント性を加えるか、といった料理の考え方や、世界で実際に店舗展開をする際の方法論など、料理人、そして経営者としてまさに目からウロコの話ばかりだ。

大きな組織の中の1シェフという立場から独立して5年。自分のレストランを持って、色々な山や谷を経て、やっと今、次のスタートラインに立てたかなと考えている。先程、「ようやく少し交わることが出来るようになってきた・・・・」と書いたが、実際はまだまだ表面的かもしれない。でも、今この時期にこうして色々な「交遊」をさせてもらえるのは、本当に幸せだし、自分にとっての大きな糧になると思う。

ちなみに、僕が「交遊」するのは基本的にはお店がクローズしてから。自分も結構タフだと思っているが、一流の方々は皆、本当にタフ。まず、この部分だけでも負けないようにしたい。

と、まだまだ伝えたい色々なエピソードがあるけど、今回はこのへんで。それでは、また。



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