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第15話
移りゆく季節の中で

2008.1.24

皆様、お久しぶりです。前回よりさらに山男の植木です。

軽井沢は冬真っ盛り。ここでは、山や大地そして朝目覚めた瞬間に触れる毎日の空気を通して、季節の移ろいが東京でのそれと比べてすごくダイレクトに感じられる。そして、それは僕の五感を研ぎ澄まし、透きとおった気持ちにさせてくれる。

今日は、そんな気持ちの変化が僕の料理にもたらしてくれたことについて。

以前、と言うか実は少し前まで自分の料理についてすごく悩むことがあった。

「どう進めばいいのか。」
「このまま、自分の中で何となく考えた料理を皿に表現していけば良いのか。」・・・・・
これも出来る、あれもやってやろうと物凄く色々なことを考え、足し算の料理をしていた気がする。

今はそれが少しずつ変わってきているように思う。

素材を必要以上にはごちゃごちゃいじらず、それに寄り添うような気持ちで少しだけ力を加えてそっと皿の上に盛り付ける。どんなに綺麗に盛り付けたプレートも、食べ始めた瞬間に崩れ始め、食べ終わってしまえば残るのは皿だけ。ある意味、非常にはかなく、時にはちょっと寂しい。しかし本当に五感を刺激し体で感じてもらえるような一皿であれば、永遠に心に残る思い出となるのではないか。

最近は常にこんな思いを持って素材に触れ合い、そして料理に取り組んでいる。そうすると不思議なもので、例えば散歩をしている時にふと見つけた茸1つにも心が躍り、それをじっと眺めているだけで料理の発想が溢れてくる。自然というキャンバスが、僕の中で様々な絵に変化していくような感覚だ。

ここまで書いて読み返してみると、自分でもちょっと恥ずかしい位ストレートな表現が続いてしまったが、これが今の偽らざる気持ち。もちろん、決して自分の料理が完成したわけではないし、まだまだ日々色々と悩むことばかり。でもとにかく今は、かつてない程心の底から料理が愛おしくてたまらない。そんな僕の料理を、是非食べに来てください!!

それでは、また次回。



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