Interviews

2021-05-04
クリストフ ポコ シェフ ルグドゥノム・ブション・リヨネ 神楽坂・飯田橋 / フレンチ
リヨンからパリ
...そして神楽坂へ
Chef Christophe Paucod Lugdunum Bouchon Lyonnais Kagurazaka-Iidabashi / French
From Lyon to Paris then to Kagurazaka
https://www.eatpia.com/restaurant/lugdunum-bouchon-lyonnais-kagurazaka-french

EATPIA

 

ポコさんが料理人になろうと思った理由はなんですか?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

僕は小さい頃から食いしん坊だったのです。第2次世界大戦の前は料理人だった母方の祖父の影響は大きくて、日曜日になると祖父が料理を作ってくれるのが嬉しかった。だからよくキッチンで祖父の手伝をしていました。両親は花屋を営んでいましたので、食べることだけでなく生活全体を楽しむこと(生活芸術=art de vivre)に子供の頃から惹かれていました。

 

Photo by Kanako Teshigawara

 

学校の休みには12歳ごろから、両親の店がある商店街の知り合いの店、ブーランジュリー、シャルキュトリー、パティスリーなどを回っては、いろいろ手伝いをさせてもらいました。研修みたいなものです。15歳の時に料理人になろうと決めて、2年間地元ルーアンのレストランでアプランティサージュ(実習)を行いながら調理師学校で理論を学び、調理師免許を取得。17歳でドーヴァー海峡に面した観光地として有名なドーヴィルで働き、その後パリへ行きました。

 

EATPIA

 

ポコさんはリヨンのご出身でしたよね?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

リヨンで生まれましたが、育ったのはノルマンディーです。父方がリヨン、母方がノルマンディーの出身だったので。でも自分のアイデンティティはいつもリヨンにあると思っています。

 

 

リヨンからパリ
そして神楽坂へ

 

EATPIA

 

ポコさんが日本へ来られたきっかけは?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

フランスで働いていたときに日本人女性と出会って結婚したからです。1998年25歳のときに来日しました。若かったなぁ。コルドン・ブルー東京に講師として迎えられ、2年間フランス料理を教えていました。

 

その後フランスのホテル会社アコール・グループとのご縁があり、2000年、上野にオープンしたソフィテル・ホテルの総料理長に抜擢され、ホテルの料飲部ディレクターとアコール・ジャパン社のコーポレートシェフも兼任しました。


2006年にソフィテル東京が閉まってしまい、次は自分で店をオープンするしかないと思って物件を探していました。

 

そして出合ったのが今の場所です。ソフィテル東京での営業最終日のディナーに大家さん姉妹がお食事に来られ、僕の料理をとても気に入ってくれて、この場所に店をオープンすることができたのです。あの日のことは今でも忘れられません。

 

EATPIA

 

そもそも自分の店をオープンするにあたり、どうして神楽坂を選んだのでしょうか?神楽坂はポコさんにとってどんな街ですか?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

神楽坂にはフランス人が多く住んでいて、オープン当時はフランス人の子供たちが通うリセ・フランコ・ジャポネもすぐ近くにあり、家からも遠くなく、土地勘もあったのです。でも何よりも神楽坂にはリヨンに似ている雰囲気があったのが、神楽坂を選んだ一番の理由です。リヨンの郷土料理「ブション」を展開するのに、たとえば六本木や銀座はまったくイメージが合わないと思っていましたから。

 

ルグドゥノム・ブション・リヨネのホームページの写真を見てもらえれば分かると思いますが、神楽坂はちょっと横道に入ると石畳があったり、しっとりとした街の雰囲気がリヨンとそっくりです。

 

さらに神楽坂は人が温かい。歩いていると近所の人たちは挨拶をしてくれるし、気軽に声をかけられます。都会の真ん中なのに、ヴィラージュみたいな、ほっとする人間らしさ、人の温かさが感じられる街なのです。

 

 

自らのルーツに
忠実である事の大切さ

 

EATPIA

 

お店のコンセプトとしてリヨンの郷土料理、「ブション」というレストランのスタイルを選んだ理由は?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

日本人は歴史的なことに惹かれ、文化に価値を見出す国民性であると日本で働きながら気づきました。東京にリヨンの歴史が感じられる場所を作って、リヨンの雰囲気を提供し、リヨン人としてリヨン料理をアイデンティティにしようと思ったのです。

 

すでに神楽坂には、そば粉のガレットを通してブルターニュ地方の食文化を伝える「ル・ブルターニュ」のベルトラン・ラシエさんがいました。代官山ではアンドレ・パッションさんがカスレを通してフランス西南地方の食の魅力を伝えていましたから、フランスの“郷土色”が店のアイデンティティであることが、日本人にとって大きな魅力になると彼らからも学びました。 

 

EATPIA

 

あらためてリヨン料理、ブションとは、ひとことで言うとどんなものか教えてください。

 

クリストフ ポコ シェフ

 

リヨンは食の都です。ヨーロッパの地図をよく見るとリヨンは、ドイツ、スイス、イタリアから近く、スペインからも遠くなくない。ちょうどヨーロッパ文化が出合う交差点です。そのためフランス各地の食材に限らず、隣国の食材が集まりやすかったことが食文化の発展につながりました。 

 

リヨンと聞いて誰もがポール・ボキューズを思い出すはずです。しかしボキューズ以前のリヨンの料理を支えていたのは、les mères lyonnaises (レ・メール・リヨネーズ)「リヨンの母さん」と呼ばれていた女性の料理人たちでした。ポール・ボキューズが若い頃にアプランティ(見習い)として働いたのも、3人の有名な「リヨンの母」の中の1人として知られる「ラ・メール・ブラジエ」(当時ミシュラン三つ星)だったのです。

 

代表的なブションの料理は、リヨン風サラダ、タブリエ・ド・サプール、パテ・クルート、川魚“ブロシェ”のクネル、 “アンドゥイエット・リヨネーズ” など、シンプルですが、手の込んだ仕込みを要するレシピばかりです。

 

さらにブションで忘れてはいけないのがボジョレの存在。「リヨンにはローヌ川、ソーヌ川、ボジョレ川の3つの川」があるとか、「リヨン人の血にはボジョレが流れている」と言われるほど、私たちが愛してやまないワイン、それがボジョレです。

 

日本ではどうしてもヌーヴォーのイメージが強いのが残念ですが、ボジョレには12のアペラシオン(呼称)があって、モルゴンやムーラン・ナ・ヴァンのような重厚感あるヴィラージュ、シルーブルやサンタムールのようなエレガントなタイプなど、様々な個性が楽しめるのが魅力です。

 

 

ブションとして
世界で初めての星

 

EATPIA


そんなブションというスタイルのレストランがミシュランガイドで星を獲得するのは難しいとポコさんは以前言っていましたが、ブションとしては世界で初めて2011年ミシュラン・ガイド東京で一つ星を獲得しました。誰よりも喜ばれたのはお母様だったと聞きましたが。その時の心境は?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

勿論とても嬉しかったです。特にオープンした時はミシュランを意識していたわけではありませんでしたから。

一番大切にしているのは食べに来てくれる人に「おいしかった」と満足してもらうこと、喜んでもらうことです。11年も続けて星を獲得できているのは、ここで皆さんが気持ち良い時間を過ごしてくれている証しだと思っています。

 

実はシンプルな料理こそ美味しく作るのが難しい。さりげないパテ・クルートにどれだけの技術が詰まっているか分かりますか?ホタテのポワレにキャビアを載せた華やかな料理より、はるかに時間も手間もかかります。リヨン風サラダも簡単そうに見えますが、ベーコンも自家製です。実は技術が詰まっているのです。

 

 

日本の食材
東京のフランス料理

 

EATPIA

 

オープンして14年、最近コース料理では日本の食材も織り交ぜて、純粋なブション料理に限らず、料理人としてのポコさんの新しい表現も感じる皿があるのですが、ルグドゥノム・ブション・リヨネの料理はどう深まっているのでしょう?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

日本では外国人である自分のアイデンティティ、リヨン料理のアイデンティティを大切に守りながら、ルグドゥノム・ブション・リヨネの料理はよりピュアに、よりエレガントに進化しています。その流れで日本の食材を取り入れるようにもなりました。

 

フランスの食材と日本の食材、どちらが良いかではありません。日本にはフランスとは比べものにならないほど多くの種類の柑橘類があり、風味もすばらしいので季節に合わせてよく使います。

 

今の季節は筍を生ハム、フランス産のタンポポと一緒に、ペリグー・ソースで温かい前菜に仕上げたりもします。

 

大切にしているのは、日本の食材を取り入れたとしても、そこにフランスの味を感じてもらうことです。ここで食事を楽しんでいる時は日本にいることを少しでも忘れてもらえればと思っています。

 

EATPIA

 

ポコさんは日本シャルキュトリ協会の会長で、パテ・クルート世界選手権アジア大会の審査員も務めてらっしゃいますが、日本におけるフランス料理の移り変わりや日本人の料理人の成長をどう見ていますか?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

1998年私が来日した時、すでに東京の外食ジャンルは多種多様で、飲食店の数はパリの比ではありませんでした。当時から比べて、フランス料理も細分化して、むしろ料理に国籍というジャンルは無くなりつつあると感じます。さらにシェフ自身の意思や哲学を感じる料理、伝えたいことをメッセージとして料理に込める時代になってきていると思います。

 

パテ・クルート世界選手権では2019年に日本代表が見事に世界一となりました。塩の使い方、味のバランス、火の入れ方、日本のレベルは毎年メキメキと上って目を見張るばかり。今後が楽しみです。もちろんシャルキュトリ、リヨンでは“コショナイユ”と呼ばれる豚肉加工品はフランスの、リヨンの食文化とは切り離せないものなので、日本でも大切に伝えてゆきたいと思っています。

 

 

Convivialité
コンヴィヴィアリテ

 

EATPIA

 

今年は東日本大震災から10年という節目の年ですが、震災直後の混乱の最中、日本に留まり、早い時期に被災地に炊き出しに向かわれていましたね。日本人としてとても嬉しく、心強かったのを覚えています。あの時フランスへ帰ろうとは思いませんでしたか?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

日本で暮らして子供もいたし、お店をオープンして3年、僕には従業員を守る責任がありました。ブションとして世界で初めてミシュランの一つ星を獲得したばかりでしたし、フランスへ帰ることなど全く考えませんでした。

 

今料理人としてのキャリアを振り返ると、フランスで10年、日本で23年。日本で料理した時間のほうがはるかに長い!日本は私にとって第2の故郷になったと強く感じています。

 

EATPIA

 

そして今、コロナ禍という新たな試練に、日本だけでなく世界中が見舞われています。飲食店への影響は計り知れませんが、今をどう乗り切ろうと考えてらっしゃいますか ?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

コロナによる影響は、飲食店の規模や形態によってまちまちだと思います。ルグドゥノム・ブション・リヨネのような小さな店、テーブルも60cm x 60cmと小さくて隣のテーブルとの距離もない店は、大きなテーブルで間隔が広い高級フレンチ・レストランとは状況が大きく異なります。密を避けるために席数も大幅に減らして営業をしています。

 

その分テイク・アウトのメニューを充実させたり、コース料理の内容を刷新し、食べに来てくださる方が少しでも安心して幸せな時間を過ごせるように工夫しています。この場所で14年も営業してきたという実績と、これまで紡いで来たお客様との関係性があるので大きな不安はありません。

 

Photo by Kanako Teshigawara

 

フランス語で“コンヴィヴィアリテ”(convivialité)と言うのですが、人と人が触れ合う温かい交流、隣の人と自然に会話が始まるような雰囲気はブションの魅力です。 “コンヴィヴィアリテ”を存分に楽しめる日を早く取り戻せるよう願っています。

 

EATPIA


最後にポコさんにとっての「おいしい」とは?

 

クリストフ ポコ シェフ

 

アイデンティティを感じ、心に響く料理。そして何よりも、お腹はいっぱいだけど、もう少し食べたいと思う料理です。

 

EATPIA

 

今日はありがとうございました。

 

 

ポコ・シェフのレストラン「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」に関しての詳細は以下のリンク先で見ていただけます。

 

https://www.eatpia.com/restaurant/lugdunum-bouchon-lyonnais-kagurazaka-french

 

 

今回のインタビューはフランスの食文化に精通したCREMAの勅使河原加奈子さんがフランス語で行なったものです。
 


他のインタビューは以下のリンク先で見ていただけます。

 

https://www.eatpia.com/interviews

EATPIA:

 

Why did you decide to become a chef?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Growing up my parents owned a flower shop, and they encouraged me in ‘art de vivre’ which translates to the art of living. This includes enjoying good food.

 

In the same street as my parent’s shop, there was a bakery, a pastry shop, and a charcuterie shop, and I would work at these places on school holidays in my pre and early teens. But my love of food began earlier with my Grandfather who was a chef before World War II. Every Sunday he would cook for all of us. I looked forward to helping him in the kitchen every time.

 

Because of this, when I was fifteen years old I decided to become a cuisinier. I worked as an apprentice at a restaurant in Rouen, the capital of the region of Normandy, and at the same time I went to a school to learn culinary theory to get a cooking license.

 

Then, when I was seventeen, I started in Deauville, a seaside resort facing the Dover Strait, after that, I moved to Paris.

 

EATPIA:

 

But you are originally from Lyon, aren’t you?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Yes, I was born in Lyon, but I grew up in Normandy. My father’s side is from Lyon, while my mother’s side is from Normandy. However, I identify more with Lyon.

 

From Lyon to Paris
then to Kagurazaka

EATPIA:

 

What brought you to Tokyo?

 

Chef Christophe Paucod:

 

I met a Japanese women and married her. I arrived in Japan in 1998 when I was twenty-five years old. Boy, was I young!

 

I was invited to teach at Le Cordon Bleu Tokyo. I taught French cuisine there for two years.

 

Then in 2000 I was recruited by Accor, a French hospitality company operating hotels worldwide. I became the executive chef at newly opened Sofitel in Ueno. I was also simultaneously the food and beverage director, and Accor Japan’s corporate chef.

 

Knowing of the upcoming closure that happened in 2006, I had already decided to open my own restaurant, and had begun scouting locations. Then, on the very last day of the Sofitel Tokyo, two sisters who owned the building that Lugdunum Bouchon Lyonnais is now in, dined at the Sofitel. They liked the dishes I cooked for them, and agreed to have my restaurant in their property. It was a very special moment in my life that I’ll never forget.

 

EATPIA:

 

What is the appeal to Kagurazaka for you?

 

Chef Christophe Paucod:

 

When I opened Lugdunum Bouchon Lyonnais, there was the international French school called, Lycee franco-japonais de Tokyo nearby. Therefore, there was a relatively large French expat community here, and I used to live nearby too.

 

Photo by Kanako Teshigawara


However, more importantly I sensed that Kagurazaka has an atmosphere and a look (with the cobblestone streets), that is reminiscent of Lyon, and since I was opening a Lyon themed restaurant, I knew this was the perfect location. If you check our homepage, you will see more similarities between the both places.

 

In addition, people are friendly here. I often stop for a chat with someone when I’m walking around the neighborhood. It has the warmth of a small village, within the middle of a big city.

 

Importance of
Staying True to the Roots

EATPIA:

 

What is the reason you decided to make your restaurant Lyon themed?

 

Chef Christophe Paucod:

 

I noticed that most Japanese people have an interesting trait. They tend to really appreciate and value their own, and other countries’ traditions and cultures. Therefore, I thought it was a good idea to open a place where they can get a feel for the history and ambience of Lyon. And of course, as a Lyonnais, I naturally thought Lyonnaise cuisine should become the core identity of the place.

 

Kagurazaka already has Le Bretagne by Bertrand Larcher promoting Brittany’s food culture via galette. In Daikanyama, André Pachon has been promoting the rich culinary culture of South West France via his hearty cassoulet. I learned from them that an emphasis on a culinary region can help restaurants to stand out.

 

EATPIA:

 

Could you please explain more about Lyonnaise cuisine and what bouchon is?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Lyon is known as the culinary capital of France. If you look at a map, you will notice Lyon is close to Germany, Switzerland, Italy, and not too far from Spain. Because of its geographical position Lyon utilizes many ingredients from these countries in addition to French. This is the base of its culinary culture.

 

Modern gourmands associate Lyon to legendary Chef Paul Bocuse. However, prior to him, Lyonnaise cuisine was driven by female cuisiniers known as Les Mères Lyonnaises (Mothers of Lyon). In fact, Paul Bocuse was an apprentice at La Mère Brazier by Eugénie Brazier, one of the Mothers of Lyon, which held three Michelin stars back then. 

 

Bouchon is a type of restaurants only found in Lyon, where people enjoy Lyon specialities like, salade Lyonnaise, tablier de sapeur, pate en croute, andouillette Lyonnaise, quenelle of freshwater fish such as Northern pike called, ‘brochet’ in French. They seem to be rather simple, but the recipes all require intricate preparation.

 

Photo by Kanako Teshigawara

 

Wines are also very important when it comes to bouchon, particularly the wines of  Beaujolais. There are two popular sayings about the people of the region, “There are three rivers running through Lyon. The Rhone, the Saone and the Beaujolais.” And, “Lyonnaise bleed Beaujolais.” This perfectly sums up our relationship with wine from the area.

 

In Japan, Beaujolais means nothing other than Beaujolais nouveau. However, Beaujolais has a wide variety that isn’t just limited to this one. Beaujolais has 12 appellation d'origine contrôlée, or ‘controlled designation of origin’ in English. For example, wines from Morgon or Moulin-à-vent in Beaujolais are usually full-bodied, while ones from Chiroubles or Saint-amour are usually very elegant. Beaujolais has a wide variety of wines for every taste.

 

First Bouchon
in the World
to Earn a Coveted Michelin Star!

EATPIA:

 

I remember you used to say, “Michelin doesn’t give its stars to a casual eatery like bouchon.” However, your Lugdunum Bouchon Lyonnais was not only the first bouchon, but has continued to earn a star every year since 2011. Do you remember how it felt when you got your first one?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Of course, I was thrilled especially because they were not my main focus when I was opening my own restaurant.

The most important reason I cook is to please my customers. I think the very fact that Michelin has given my place a star for eleven years running is proof that people enjoy coming here to eat. 

 

The truth is, even though our dishes seem rather simple, in fact, they are very difficult to prepare and cook. The pate en croute takes more time, and greater care to prepare than something like a flashy appetizer of pan-fried scallop topped with caviar does. And we might make salade lyonnaise look simplistic, but even the bacon is house made.

 

Japanese Ingredients
for French Cuisine in Tokyo

EATPIA:

 

It is fourteen years since Lugdunum Bouchon Lyonnais opened its doors, and I’ve noticed that your menu now features dishes seemingly born out of your own inspirations, in addition to traditional bouchon fare. How has the restaurant evolved?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Living here in Japan, it has always been extremely important to me to stay attached to my identity and heritage of Lyonnaise cuisine. However, our dishes have evolved and are now even more sophisticated, and elegant than they used to be.

 

Throughout the years I have added many Japanese ingredients into my concoctions. And for me, it’s not about which ingredients are better between French and Japanese, it’s more about what suits my cooking style. I prefer Japanese citrus fruits because of the variety, and they are all very flavorful. In spring, I make a warm appetizer of Japanese bamboo shoot, French dry-cured ham, and dandelions, finished with sauce Perigueux.

 

It is very important that even when we use Japanese ingredients, we have to make sure people feel the Frenchness in the dish. I want our guests to be transported to the pathways of Lyon while they are dining here.


EATPIA:

 

As the chairman of The Association de la Charcuterie Française au Japon and a judge at The World Pate en Croute Competition in Asia. What are your thoughts on Japanese chefs?

 

Chef Christophe Paucod:

 

When I came to Japan back in 1998, I was overwhelmed by the fact Tokyo already had countless restaurants serving a very wide variety of food.

 

Since then, subcategories of French cuisine have been growing steadily. However, I think the categorization by nationality is no longer important. Instead, it is now time to appreciate dishes which are manifestations of a chef’s passion or philosophy. It’s time for chefs to start sending a message through their dishes.

 

In 2019 a Japanese chef won the World Pate en Croute Competition. Japanese chefs have excellent skills in seasoning, balancing flavors, and grilling and roasting meats, which seems to be improving year after year.

 

Also, I personally would like to continue promoting charcuterie (aka cochonaille in Lyon), in Japan. It is a very important element of Lyon’s culinary culture.

 

Convivialité

EATPIA:

 

Ten years ago the 2011 earthquake and tsunami struck Japan. During the crisis you stayed in Japan and started frequenting devastated areas for soup-runs. That’s extremely kind of you, but I’m curious, did you think about going back to France?

 

Chef Christophe Paucod:

 

No, I am rooted here in Japan. My restaurant was three year-old and had held a Michelin star for a year.  I knew it was my responsibility to protect my family and restaurant staff, so I didn’t even think about it.

 

I only spent ten years cooking in France, and now I’m in my twenty-third year in Tokyo. This is definitely my home away from home.

 

EATPIA:

 

Now Covid-19 which is having a global impact. How do you think you will be able to overcome the crisis?

 

Chef Christophe Paucod:

 

Magnitudes of the impact varies depending on types and sizes of restaurants. Lugdunum Bouchon Lyonnais is a relatively small eatery with tables 60cm x 60cm. Space between tables is limited, so we have had to reduce the number of tables. Large luxurious French restaurants don’t have to worry about this, as their tables are large and placed spaciously.

 

To help, we have added a take-out business and have redesigned our dine-in menu to more effectively accommodate our diners needs. All in all, I’m optimistic, and hope our fourteen year history with our location and customers will help us get through.

 

The French word, convivialité is a word which is used to describe something like person-to-person interactions, or an atmosphere encouraging people to start conversations with someone right next to you. Bouchon has that kind of atmosphere and creates circumstances in which people enjoy interactions. I sincerely hope we will be able to regain convivialité in the near future.

 

EATPIA

 

This is our last question. What does the Japanese word ‘oishii’ mean to you?

 

Chef Christophe Paucod:

 

To me, it means dishes with clear characters which we feel in our heart. Along with that, dishes that not only fill me up, but have me wanting more.

 

EATPIA:

 

Thank you very much for speaking with me today, Paucod-san!

English text edited by Craig Atkinson. 
 

 

For more information about Chef Christophe Paucodand and his restaurant Lugdunum Bouchon Lyonnais, please follow the links below. 

 

https://www.eatpia.com/restaurant/lugdunum-bouchon-lyonnais-kagurazaka-french

 

 

This interview was conducted in French by Kanako Teshigawara who has an in-depth knowledge of French culinary culture.  


If you are interested in reading any of our previous interviews, uou can also find at the link below!


https://www.eatpia.com/interviews